あなたの歯の磨き方は正しい?歯磨きをする際の重要ポイントは?

みなさんは歯磨きをするとき、一本一本丁寧に磨くことが出来ていますか?

中には歯磨きをしなかったり簡単に済ませたりする方もいるのではないでしょうか。

歯磨きは食事や睡眠と同じ生活習慣の一つなので、日々しっかり磨かないと虫歯や歯周病へと進展し、口腔が不健康になってしまいます。

また、毎日歯磨きをしているから大丈夫という事ではなく、間違った磨き方をすることでも口内トラブルへと繋がってしまうのです。

今回は、歯磨きの大切さをお伝えするとともに、正しい歯の磨き方をご紹介します。

歯磨きの役割と重要性

歯磨きをすることで口内のネバつきや歯のザラつきなどの不快感を解消することが出来ます。

また、それだけでなく体の健康までも維持することが出来るのです。

この章では、歯磨きの役割と重要性をご紹介していきます。

歯磨きは口腔の健康や清潔感を保つ役割がある

歯磨きには、口腔の健康や清潔感を保つ役割があります。

飲食をすると歯には歯垢(細菌のかたまり)やステイン(着色汚れ)が必ず付着します。

歯垢を放置すると虫歯を招くだけでなく、歯垢が固まり歯石へと変わってしまいます。ステインを放置すると歯が黄色く変色する恐れがあります。

歯磨きをすることでこの歯垢やステインを落とし、歯石や着色を防ぐことが出来るのです。

また、歯磨きを怠ってしまうと歯茎が衰えてしまいます。

不健康な歯茎は、食事や歯磨きをすると出血をしたり赤く腫れたりします。

歯茎に炎症があると歯肉炎から歯周病へと進展し、歯を支える骨が溶けて歯が抜けてしまいます。

炎症のある歯茎に歯ブラシを当てて磨くことで引き締められ、歯周ポケット(歯と歯の境目)に歯垢が入り込みにくくなり、虫歯や歯肉炎、歯周病を予防することが出来ます。

口腔の健康は体の健康に繋がっている

健康な口腔を維持することで、体の健康も保つことが出来るのです。

外気から体内に侵入する細菌やウイルスのほとんどは口から入り込むと言われています。

健康が保たれている口腔は免疫力が高いため菌の侵入をバリアする働きがあります。

ところが、虫歯や歯周病の方、歯磨きを怠って口腔内が清潔に保たれていない方は免疫力が低下しているため、体調を壊したり感染症にかかりやすくなったりしてしまいます。

そのため体の健康を守るためには、毎日しっかりと歯磨きをして口腔内を健康で清潔に保つことが大切なのです。

歯磨きを怠ることで考えられるリスク

歯磨きを怠ると歯や歯茎は弱ってしまい、口腔内が不健康になってしまいます。

また、歯磨きをしっかりしているから大丈夫という訳ではなく、間違った歯磨きをすることでも口内トラブルは起こりやすくなります。

この章では、大人にも子どもにも通ずる、さまざまなリスクをご紹介したいと思います。

間違った歯磨きをすると口内トラブルが起こりやすくなる

以下に当てはまる方は、正しい歯磨きが出来ていないため口内トラブルを起こしやすいです。

  • ブラシ部分を歯に押し当てるように、強い力で磨いている

歯磨き粉に含まれている研磨剤という成分やブラシの力によって、歯に傷が付く可能性があります。

  • 歯磨き粉をたくさん付けて泡立てて歯磨きをしている

たくさん泡立てることによってしっかり磨けたと錯覚し、実は隅々まで磨けていないことがあります。

  • 歯磨き後、歯の表面や裏面を舌で触るとザラザラしている

歯垢が落としきれていないため、虫歯や歯石が出来る可能性があります。

  • 歯磨き後、歯間に食べ物が詰まっている感覚が残っている

歯間にまだ食べ物が詰まっているため、虫歯や歯周病になりやすいです。

  • 歯磨き後、歯と歯肉の境目に白いものが付着している

歯と歯肉の境目の歯垢が落としきれていないため、歯周病や歯肉炎になりやすいです。

虫歯や歯周病、歯肉炎などを防ぐためにも、歯を一本一本磨くことが大切です。

3章にて正しい歯の磨き方をご紹介しているため、ご覧ください。

乳歯の歯磨きを怠ると永久歯にも悪影響が生じる

乳歯である子どもの歯磨きを怠ってしまうと、いずれ生え変わる永久歯にも悪影響を及ぼすことになります。

そのため、歯磨きは乳歯の時から重要ということになります。

乳歯が虫歯になることで、以下のようなリスクが生じます。

  • 偏食になり、顎が発達しなくなる

歯が痛いと、食事に際に硬いものや大きいものを避けてしまうため偏食になりやすいです。

また、硬いものを食べないと、顎の力や噛む力が十分に発達しません。

  • 永久歯の歯並びが悪くなってしまう

永久歯がまだ発育していない状態で乳歯が抜けてしまうと、両隣の歯が傾いて永久歯が生えてくるスペースが狭くなってしまいます。

そうすると、将来的に歯並びが悪くなってしまうのです。

  • 他の歯や今後生えてくる永久歯までもが虫歯になりやすくなる

虫歯を放置すると細菌が増殖してしまい、他の歯まで虫歯になってしまいます。

それだけでなく、乳歯の下の埋まっている永久歯にも悪影響を及ぼし、形や色に異変が起こる可能性があります。

乳歯は永久歯に比べて菌が感染しやすい傾向があります。

例え親だとしても、大人が使ったスプーンやお箸で食べさせたり同じコップで飲ませたりすると虫歯菌を移し虫歯になる確率が高くなるので気を付けましょう。

正しい歯の磨き方

みなさんはどのように歯磨きをしていますか?

歯垢が溜まりやすい場所や歯磨きのタイミングなど、知らない方は多いのではないでしょうか。

この章は、歯磨きをする上でのポイントや正しい歯磨き方法をご紹介したいと思います。

歯磨きは食後30分以内に行う

歯を磨くタイミングは、毎食後30分以内が理想です。

一時期、食後すぐに歯を磨くと歯にダメージを与えるから良くないという説がありましたが、今は食後30分以内の歯磨きが歯学会でも推奨されています。

そうすることにより、歯垢による虫歯菌の増殖やステインによる着色の進行を予防することが出来るのです。

また、歯磨きに必要な時間の決まりは特にありませんが、一本一本丁寧に磨いた後に歯の表面や裏面を舌で触ってツルツルしていたら問題ありません。

歯垢が溜まりやすい場所を把握する

上図のように歯ブラシで磨きにくい部分は歯垢が溜まりやすく、虫歯になりやすいです。

また、歯磨き粉をたくさん使用し、泡立ちによってしっかり磨けたと錯覚して実際は歯垢を落としきれていない場合もあります。

歯磨き粉は、ブラシ全体の1/3~1/2ほどの量を心掛けましょう。

歯ブラシの持ち方や歯への当て方を知る

① 歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握って、優しく磨くようにしましょう。強い力で磨いてしまうと、歯や歯茎が傷付いてしまう場合があります。

② 歯の表面を磨くときは、歯面に対してブラシの毛先部分の角度が90度になるように当てて磨きましょう。

③ 歯と歯肉の境目は歯垢が溜まりやすいため、ブラシの角度を45度に傾けて磨き、歯垢をしっかりと落としましょう。

④ 前歯の裏面は、磨いたつもりでいても歯垢が残っていることが多いです。ブラシを縦に動かして、歯垢によるザラつきを落とすように磨きましょう。

⑤ 奥歯の溝は歯垢や食べ物が溜まりやすく虫歯になりやすいため、ブラシの毛先部分をしっかり当てるようにして磨きましょう。

⑥ 歯間は歯ブラシだけでは綺麗に磨ききれないため、デンタルフロスを使いましょう。デンタルフロスは、一日一回で夜の歯磨き後に使用することをオススメします。

まとめ

歯磨きを怠ってしまうと、虫歯や歯周病、歯肉炎などの口内トラブルを引き起こし、口腔が不健康になってしまいます。

不健康な口腔は免疫力が低下しているため、ウイルスや細菌が入り込んでしまうと感染症や体調を壊しやすくなるので歯磨きはとても大切です。

また、乳児の虫歯を放置してしまうと、永久歯までもが虫歯になりやすかったり歯並びが悪くなったりする可能性が高くなるので気を付けましょう。

歯間や歯と歯肉の境目、奥歯の溝は特に歯垢が溜まりやすいため、歯ブラシやデンタルフロスを上手く使って綺麗にしましょう。

自分の磨き方が正しいか分からないという方は、歯磨き後、歯の表面や裏面の舌触りがツルツルしているか、歯間に食べ物が詰まったような違和感がないかを確認すると良いでしょう。