マウスピースを使ったホワイトニング方法をご存知でしょうか?
マウスピースを使って歯を白くする方法を「ホームホワイトニング」と言います。
ホームホワイトニングとは、マウスピースにホワイトニング専用の薬剤を注入し、歯に装着させて白くしていく方法です。
また、名前の通り自宅で行うホワイトニングのため歯科医院へ通う必要はありません。
ではホームホワイトニングの効果や費用はどうなのでしょうか?
今回はホームホワイトニングについてご説明するとともに、歯の白さを持続させるためのケアをご紹介します。
ホームホワイトニングとは
ホームホワイトニングとは、歯科医院で作製してもらった自分専用のマウスピースとホワイトニング専用の薬剤を使い、自宅で行うホワイトニング方法のことを言います。
しかし、この薬剤は漂白成分を多く含んでいるため、妊娠中や授乳中の方、15歳未満の方は(成長段階にあるため)受けることが出来ません。
この章では、ホームホワイトニングの効果や費用をご紹介します。
ホームホワイトニングの効果
ホームホワイトニングは、「過酸化水素」や「過酸化尿素」という漂白成分を使用するため効果が期待できます。
歯科医院では歯を白くする主成分として過酸化水素や過酸化尿素が使われているのです。漂白効果に優れているため医療機関でしか使用が認められていません。
ホワイトニング効果の一例として上図をご覧ください。元々の歯の色がA3.5の場合、A1まで白くなると言われています。
そもそもホームホワイトニングは、歯の内部にある着色有機物を分解することで白くしていく方法なので、一度や数回だけでは白くなりません。
効果を得るためには、毎日のホームホワイトニングを約1~3カ月続ける必要があるのです。(継続期間はご自身が希望する色になるまでとお考えください)
また、白さを得てからの持続性は、お手入れによって異なりますが6ヶ月~1年ほど続くとされています。
ホームホワイトニングは、多少時間が掛かっても大丈夫という方や歯科医院へ通う時間がないという方にオススメです。
保険適用外のため費用は高い
ホワイトニングは、虫歯や歯周病などの保険治療とは異なり、歯を白くすることが目的なので保険適用外となり費用が高くなってしまいます。
ホームホワイトニングに掛かる費用は使用する薬剤や歯科医院の設定によって異なりますが、大体¥20,000~40,000です。
ただし、この費用は初回のマウスピース作製や薬剤(1回につき約2~4週間分が処方されます)に掛かる費用であり、薬剤を追加する場合は別途でお金が掛かります。
薬剤のみの費用は歯科医院によって異なりますが、¥5,000~8,000ほどです。
ホームホワイトニングの手順
① 歯科医院で歯の診断や清掃を行う
ホワイトニングをする前に必ず歯科医院で歯の診断や清掃を行いましょう。
虫歯がある状態でマウスピースを装着すると、虫歯部分に薬剤がしみて痛みを伴うことがあります。
また、歯に歯垢や歯石が付着しているとホワイトニング効果が落ちてしまうため、歯の清掃は必須です。
② 自分専用のマウスピースを作製してもらい、薬剤とともに持ち帰る
マウスピースは自分の歯列に合わせて作製をしてもらいます。
型取りは10~15分ほどで終わり、作製期間は一週間前後かかります。
マウスピースが完成したら、薬剤とともに持ち帰ります。
③ ホームホワイトニングを行う前に歯磨きを済ませる
ホームホワイトニングを行う前に丁寧に歯を磨いて、歯垢や汚れが付着していない綺麗な状態にしましょう。
また、強い力で歯を磨くとブラシの力によって歯が傷ついてしまいます。
歯が傷つくと薬剤がしみて痛みを伴うことがあるため、優しく丁寧に磨くようにしましょう。
④ マウスピースに薬剤を注入する
薬剤は、メモリの付いた注射器のような容器に入っています。
薬剤の分量をしっかり守って、マウスピースに注入するようにしましょう。
⑤ マウスピースを30分~2時間ほど歯に装着する
マウスピースを装着した際、はみ出した薬剤はティッシュで拭き取ってください。
装着中、マウスピース内に余計な水分が入らないのであれば水を飲んだりお風呂に入ったりすることは可能です。(炭酸系や色味の付いた飲み物は飲まないでください)
万が一、マウスピース内に水分が入ってしまうとホワイトニング効果は弱まってしまいます。
また、マウスピースを装着したまま食事(咀嚼)をすると、マウスピースがずれたり取れたりする場合があるため食事も控えましょう。
⑥ ホワイトニング後はうがいをする
ホワイトニング後はうがいをして歯に付いている薬剤をゆすぎましょう。
⑦ マウスピースは綺麗に洗って保管する
マウスピースに付着している薬剤をぬるま湯で洗います。
薬剤が残っていると雑菌が増殖してしまうため、綺麗に洗い流しましょう。
洗い終わったら自然乾燥させて専用の入れ物で保管してください。
白さを持続させるためのケア
ホームホワイトニングは白さの持続性に優れていますが、その白さは永遠に保てるわけではありません。
ホワイトニングで歯が白くなったとしても、ケアを怠ってしまうと再着色する恐れがあります。
そうならないためにも、白さを持続させるためのホワイトニング後のケアをご紹介します。
着色性の強い飲食物やタバコは控える
合成着色料やポリフェノールを多く含んだ飲食物は色素成分や渋味が強く再着色しやすいため、なるべく控えるようにしましょう。
主に下記のような飲食物があげられます。
ソースやケチャップ、醤油などの調味料 カレー 色味のあるジュース
コーヒー お茶全般 ワイン ビール リンゴ ブドウ ブルーベリー チョコレート ナッツ類 など |
また、タバコにはタールという有害物質が含まれており、歯が黄ばんだり茶色いヤニが付いたりしてしまいます。
ホワイトニング歯磨き粉で丁寧に磨く
ホワイトニング歯磨き粉は、歯に付着したステインを分解して落とす働きがあります。
ステインを落とすことで、歯の着色を予防することが出来るのです。
ドラッグストアや通販などで¥500~3,000ほどの価格で購入でき、普段通り歯を磨くだけなので手間も掛かりません。
注意すべき点として、研磨剤が含まれた歯磨き粉は歯の汚れだけでなく歯の表面までも削り落としてしまう恐れがあります。
下記の成分は主な研磨剤です。成分表記をよく見て、研磨剤が配合されていないものを選ぶようにしましょう。
- リン酸水素カルシウム
- 水酸化アルミニウム
- 無水ケイ酸
- 炭酸カルシウム
定期的に歯科医院でクリーニング
3~6ヶ月に一度の間隔で、歯科医院へクリーニングをしに行くことをオススメします。
歯のクリーニングをすることで、歯磨きでは落としきれなかったステインや歯石を除去することが出来ます。
タッチアップをして白さを取り戻す
タッチアップとは、ホームホワイトニングが終了後、再着色が気になり出した場合に再び白くする方法です。
やり方はホームホワイトニングと同じで、ホワイトニング剤を新たに処方してもらい、マウスピースに注入して装着します。
1~2日ほど行うことで、元の白さを取り戻すことが出来ます。
まとめ
ホームホワイトニングとは自宅で行うホワイトニング方法のため、歯科医院へ通う必要はありません。
ホームホワイトニングは、自分の歯列に合わせて作製されたマウスピースとホワイトニング専用の薬剤を使って歯を白くしていきます。
過酸化水素という漂白成分を使用しているので、ホワイトニング効果が期待できます。
費用は、保険適用外のため高くなっており、およそ¥20,000~40,000ほどです。
ホワイトニング効果を得ても再着色する恐れがあるため、白さを持続させるためのケアを心掛けましょう。